「ある日突然、胸がドキドキして止まらなくなったんです。心臓の病気かと思ってすぐに病院に行きましたが、検査では異常なし。でも、その後も頻繁に動悸が起こるようになり、不安が増していきました。」

39歳の女性患者様は、3年前から続く動悸、首の痛み、便秘と下痢の繰り返し、生理不順、不安感に悩まれていました。最初は動悸が気になり、循環器科をいくつも受診。心電図やエコー、ホルター心電図まで検査しましたが「異常なし」と言われ続けました。それでも動悸は続き、さらに首のこりや痛みが悪化し、慢性的な疲れも感じるようになったそうです。

「最近では、朝起きた時から首が痛くて、肩もガチガチです。体が重くて、何をするにも気が乗らないんです。以前は仕事帰りに友達と食事に行くのが楽しみだったのに、今は誘われても断ることが増えました。」

さらに、腸の調子も悪く、便秘と下痢を繰り返す状態が続いていました。「食事をするとすぐにお腹が張るし、外出先で急にお腹が痛くなることもあって、出かけるのが怖くなりました。」

加えて、生理の周期も乱れがちになり、生理が来ても少量だったり、逆に量が多すぎたりして不安定。その影響か、気持ちの浮き沈みも激しくなり、ちょっとしたことで不安になりやすくなったと感じているとのこと。

「一番つらいのは、この状態がいつまで続くのか分からないことです。病院に行っても異常なしと言われるだけで、結局どうすればいいのか分からないんです。」

これまでに整体やマッサージ、漢方なども試しましたが、一時的に楽になっても根本的な改善には至らなかったそうです。特に強い刺激の施術は苦手で、リラックスしながら体質を整えられるような方法を探していました。

「この不調がなくなったら、もっと外に出て楽しみたいし、家事や仕事にも前向きになれると思います。動悸や不安感に振り回されず、穏やかに過ごせるようになりたいです。」

患者様は、薬に頼らずに体のバランスを整える方法を求めており、体質改善を目的とした施術を希望されていました。




患者様の症状（動悸、首の痛み、便秘と下痢の繰り返し、生理不順、不安感）は、自律神経の乱れが大きく関係していると考えられます。特に、5年前から循環器科を受診しても異常が見つからず、症状が長期化していることから、東洋医学的な視点で全身のバランスを整えることが重要です。

東洋医学的な診立て

東洋医学では、身体の不調を「気（エネルギー）」「血（血液・栄養）」「水（体液）」のバランスの乱れとして捉えます。

1. 気の乱れ（気滞・気逆）
– 動悸、不安感、息苦しさ、喉のつかえ感などは「気逆（気が上に突き上げる状態）」が関与
– 気の流れが滞ることで、ストレスがたまりやすく、不安感が増幅される

2. 血の巡りの悪さ（瘀血）
– 首のこりや痛み、生理不順、冷えなどは「血の滞り」に関連
– 血流が悪くなることで、ホルモンバランスの乱れや、便秘・下痢の繰り返しが起こる

3. 水の停滞（水滞）
– 消化器の不調（便秘と下痢の繰り返し）、むくみ、胃腸の不快感は「水の巡り」が悪いことが原因
– 自律神経のバランスが崩れることで、腸の働きが不安定になっている

現代医学的な視点

自律神経は交感神経（活動モード）と副交感神経（リラックスモード）のバランスで成り立っています。患者様の場合、長期間にわたるストレスや疲労の蓄積により、交感神経が優位になりすぎていると考えられます。

– 動悸・不安感 → 交感神経の過剰な働き
– 便秘と下痢の繰り返し → 腸の蠕動運動のコントロール不良
– 首のこり・痛み → 血流不足による筋緊張
– 生理不順 → ホルモンバランスの乱れ

施術計画

施術では、「気・血・水」の巡りを整え、自律神経のバランスを回復させることを目的とします。

1. 初期（1～4回目：週1回ペース）
– まずは動悸や首のこりを和らげ、リラックスできる状態をつくる
– 背中・首・お腹周りの緊張をゆるめ、深い呼吸ができるようにする

2. 中期（5～8回目：2週間に1回ペース）
– 消化器の働きを整え、便秘や下痢の改善を目指す
– ホルモンバランスを調整し、生理周期の安定化を図る

3. 後期（9回目以降：3～4週間に1回ペース）
– 自律神経を整え、再発しにくい体づくりを目指す
– 生活習慣のアドバイス（食事・運動・セルフケア）を強化

この施術計画をもとに、患者様の体質改善を進めていきます。




患者様の施術は、自律神経を整えつつ、気・血・水の巡りを改善することを目的に進めていきました。ここでは、施術の過程と患者様の変化を詳しくまとめます。

初回施術（1回目）

施術内容：
– まずは首・肩の緊張を和らげるため、背中と首のツボを中心に刺激
– お腹の状態を確認し、消化器の働きを助けるツボにもアプローチ
– 自律神経を整えるため、頭部と手足のツボを組み合わせた施術

患者様の反応：
– 施術中から「すごくリラックスできる」とのこと
– 施術後、首の軽さを感じるが、動悸や便通の変化はまだなし

1～4回目（初期：週1回ペース）

施術内容：
– 全身の巡りを整えることを重視し、脈診や腹診を行いながらツボを選定
– 交感神経の緊張を和らげるため、お灸を使って温める施術も追加
– 便秘と下痢の繰り返しに対し、消化器の調整を目的に足やお腹のツボを刺激

変化と反応：
– 2回目の施術後、「夜の動悸が少し減った気がする」との報告
– 3回目あたりから、便秘と下痢の波が穏やかになり、胃の張りも減少
– 4回目には「以前ほど不安感が強くならない」との実感が出てきた

5～8回目（中期：2週間に1回ペース）

施術内容：
– 引き続き自律神経を調整しながら、より深いリラックスを促す施術
– 生理周期を整えるため、ホルモンバランスをサポートするツボを追加
– 首の痛みに対して、肩甲骨周りの緊張を和らげる施術も実施

変化と反応：
– 5回目の施術後、「生理が久しぶりに自然に来た！」と驚きの声
– 6回目以降、首の痛みが軽減し、起床時のだるさが減少
– 7回目には、仕事中も動悸を感じることが少なくなった
– 8回目の時点で、「以前よりも気持ちが落ち着いている」との報告

9回目以降（後期：3～4週間に1回ペース）

施術内容：
– 施術間隔を少しずつ開けながら、症状の再発防止を目的とした調整
– 患者様自身ができるセルフケア（お灸やストレッチ）の指導
– 生活習慣の見直し（食事・睡眠・ストレスケア）についてアドバイス

変化と反応：
– 10回目の施術後、「動悸を感じることがほとんどなくなった」とのこと
– 12回目の時点で、「首の痛みもほとんど気にならなくなり、日常生活が快適になった」との報告
– 生理も安定し、不安感に振り回されることが減少
– 最後の施術時、「久しぶりに友達と外食を楽しめました！」という喜びの声

このように、施術を重ねることで、患者様の症状が徐々に改善していきました。特に、自律神経の調整が進むにつれて、動悸や不安感、生理不順といった問題が緩和され、生活の質が向上していったことが大きなポイントでした。

動悸で目が覚めることが減りました！39歳 女性 福岡市早良区

私は、3年以上続く動悸や不安感、首の痛み、生理不順、そして便秘と下痢を繰り返す症状に悩まされていました。何度も循環器科を受診しましたが、検査では「異常なし」と言われるばかり。でも、実際には日常生活に支障が出るほどつらく、「このまま一生この状態が続くのでは…」という不安が常にありました。

病院以外にも、整体やマッサージ、漢方も試しましたが、どれも一時的にしか良くならず、根本的な解決には至りませんでした。そんなとき、インターネットで「自律神経の乱れに特化した鍼灸院」を見つけ、ダメ元で通ってみることにしました。

最初の施術では、先生がじっくり話を聞いてくれたのがとても印象的でした。これまで病院では「異常なし」と言われるばかりで、誰にもこのつらさを分かってもらえないと思っていましたが、先生は私の話を丁寧に受け止めてくれて、「一緒に頑張りましょう！」と言ってくれました。それだけで少し気持ちが軽くなったのを覚えています。

鍼灸の施術は、思っていたよりも全然痛くなく、むしろ気持ちよくてリラックスできました。最初は大きな変化はありませんでしたが、2回目・3回目と通ううちに、動悸の頻度が減り、気持ちが落ち着く時間が増えていきました。特に、夜に動悸で目が覚めることが減ったのは、とても嬉しかったです。

5回目の施術を受けた頃には、便通が安定し、生理も久しぶりに自然に来ました。首の痛みも以前ほど気にならなくなり、朝起きたときのだるさが減ってきたのを実感しました。10回目の施術を終える頃には、日常生活で不安感に振り回されることがほとんどなくなり、友達と久しぶりに外食を楽しめるようになりました。

今では、動悸や不安感に悩まされることがほぼなくなり、以前よりも前向きに過ごせるようになりました。長年のつらさが解消されたことで、心にも余裕が生まれ、毎日の生活が楽しくなっています。

もし、私と同じように「原因不明の不調」に悩んでいる方がいたら、一度鍼灸を試してみることをおすすめします。先生はとても親身に話を聞いてくれますし、施術もリラックスできて、少しずつでも確実に改善を感じられます。諦めずに続けることで、必ず体は変わると思います。

※このご感想はあくまで患者様個人のご感想であり、鍼灸施術の効果を保証するものではありません。




この患者様は、長年にわたって動悸や不安感、首の痛み、生理不順、腸の不調に悩まされていました。病院では「異常なし」と言われ続け、どこに相談すればいいのか分からず、とても不安な日々を過ごされていたと思います。

施術を通じて、徐々に症状が改善していく様子を見て、私自身も嬉しく感じました。特に、5回目の施術後に「久しぶりに自然な生理がきた」とおっしゃったときの表情は、とても晴れやかでしたね。少しずつ変化を感じ、気持ちが前向きになっていく過程をサポートできたことを嬉しく思います。

今回のケースでは、自律神経のバランスの乱れが、さまざまな症状の根本原因になっていました。動悸、不安感、便秘や下痢、生理不順——これらはバラバラの症状に見えますが、東洋医学では「気・血・水」の巡りが滞ることで、全身に影響が出ると考えます。施術を重ねることで、少しずつ体のバランスが整い、それぞれの症状が自然と和らいでいきました。

不調が長引くと、「もう治らないのでは？」と思ってしまうこともあるかもしれません。でも、体は必ず変わります。特に、自律神経の乱れが原因の不調は、しっかりと向き合うことで改善できる可能性が高いものです。「どこへ行ってもよくならなかった」と諦めてしまう前に、一度、体の声をじっくり聴いてみませんか？

「あなたの不調には、必ず理由があります。あなたの体と心が、本来のバランスを取り戻せるよう、全力でサポートします。」

お悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの叶えたい未来に向けて、一緒に歩んでいきましょう。

鍼灸師　綿貫雄二