雲の上を歩いているようなめまい・ふらつきの鍼灸症例 30代女性
主訴(お悩み):めまい
先々月くらいから歩行中などにめまい・ふらつきを感じるようになりました。
勤務先から最寄りの駅まで徒歩10分くらいなのですが特に朝よくでます。
朝は少し早めの電車に乗るようにして、ゆっくりゆっくり歩いて会社へ行っている状態です。
2年ほど前には急にひどい動悸に襲われ、内科で検査してもらいましたが特に異常はないとのことで、心療内科を紹介され軽い不安障害と診断されしばらく薬を服用していました。
ここ数年、家族の死去や離婚などが重なり、現在は犬と一緒に暮らしているが夜起こされるので不眠傾向で肩こりや頭痛も感じています。
鍼灸治療の経過
- ◎1回目
この患者さまの場合は、まず直近の目標としてめまいを解消すること、それから身体の不調を感じるストレスから解放された平穏な日常を送りたいとの思いがありました。
当院へ来られる前に内科、耳鼻科、脳神経外科と検査を受けられており、いずれも特に異常なし、自律神経の乱れやストレスが原因ではとのご高診をいただいておられました。よって、当院では東洋医学的な立場から患者さまの心身の状態を確認していきました。
東洋医学では患者様の症状だけをみるのではなく、心と体、まるごと全体からとらえていく観察法がとても得意とするところです。
その方法として、手首の脈の打ち方、お腹の張り具合や熱感、舌の色合いなどさまざまな方法で患者様のお身体の状況をとらえていきます。
東洋医学では、心身の自律神経(気)の流れ、血の流れ、水の流れをとても大事にしています。
この患者様の場合には、自律神経の乱れと水の流れの悪さが現れておりました。
よって、全身鍼灸治療で自律神経を整えること、心身の中の水の流れを良くしてあげる鍼灸治療を行いました。
局所鍼灸治療では、めまいに良いツボ、頭痛に良いツボ、不眠に良いツボに鍼灸治療を行いました。
主なツボは手首や肘の周り、足首、背中なで反応が強いところへ鍼を刺していきます。
1回目の鍼灸治療は約45分で終了。鍼灸治療後患者様から「身体が軽い!」とのお声がでておりました。
- ◎2回目~12回目
この期間は、週に1度のペースで通院計画をたて鍼灸治療に当たりました。
10回目の鍼灸治療後より、通勤時のめまいはほとんど感じなくなっておられました。
- ◎13回目~
- ◎21回目~
鍼灸師より
めまいという症状は様々な原因で起こることが知られています。
今回のケースのような疲労やストレスからの自律神経の乱れはもちろんのことですが、脳腫瘍や脳梗塞など重篤な病気の前兆である場合もあります。
もしもめまいに襲われた場合には、たかがめまいと軽く考えずに、病院で検査をお受けになられることをお勧めしています。
今回の患者様のように、病院では特に異常なしと言われた方、原因不明と言われた方、薬を服用しても良くならない方には鍼灸治療の適応かもしれません。
どうぞ一度お近くの鍼灸院へお尋ねください。
鍼灸院あんどむ
鍼灸師 綿貫雄二
めまいについて詳しく知りたい方は
<めまいに対する鍼灸治療>ご覧ください。
※これらは鍼灸治療の一症例や個人の感想であり、その効果を保証するものではありません。