ピックアップ障害の不妊症で人工授精を成功させた鍼灸症例 31歳女性 歯科衛生士
こんにちは、鍼灸院あんどむの綿貫です。当院で鍼灸施術を受けられてお悩みを解消された方をご紹介する症例ブログ、今回は不妊症です。
■ 来院された方:宗像市在住・31歳・女性・歯科衛生士
■お悩み:不妊症
来院までの経緯
結婚3年目。結婚してすぐにでも子どもが欲しかったので、積極的にご夫婦生活を営んでおられたが、なかなか授かることができなかった。
結婚して1年後、なかなか授からないことで不安になり近所の産婦人科を訪問。もともと生理痛がひどかったこともあり検査をお願いしたところ、子宮筋腫の手術が必要だと言われる。妊活が中断してしまうとの懸念もあったが、手術をした方が妊娠しやすくなると医師に助言され手術を受ける。
その後1年も妊活を続けていたが授からなかったため、福岡市中央区にある不妊専門クリニックに相談へ行く。一通り不妊の検査を受けたが特に大きな原因は見当たらず、医師からはピックアップ障害かもしれないと言われる。
不妊専門クリニックでは、排卵誘発などを行いタイミング法で10期ほど、人工授精を2回実施したがともに陰性であった。
もう一生妊娠できないのではないかと落ち込んでいるときに、職場の同僚が当院で鍼灸治療を受け妊娠したことを知り、鍼への恐怖心があったが勇気を振り絞って来院される。
初回来院時の主なお悩み
初回来院時のカウンセリングでお聞きした主なお悩みは、
☑ 不妊の原因がはっきりしないのがとても不安。
☑ このまま一生妊娠できないんじゃないかとても不安
☑ ご主人のご両親から無言のプレッシャーを感じて怖い
☑ 仕事と不妊治療と鍼灸治療を並行できるか心配。
初回来院時の心身の状態
☑ 足先やお腹がとても冷えていて、下腹部が固く緊張している。
冷えは妊娠しやすい身体づくりには大敵で、また下腹部はつきたてのおもちのような軽い弾力のある柔らかさが理想。
☑ 長らくの不妊治療やご両親からのストレスで背中(肩甲骨の間)にストレス反応が強く、自律神経の乱れが疑われる。
☑ 自律神経の乱れからと思われる、のどのつまり感(閉塞感)や耳鳴り、てのしびれが現れれている。
施術経過
■ 1回目
鍼灸施術が初めてということもあり緊張が強かったため、初回は刺さらない鍼(てい鍼)という「気・血・水」を巡らし自律神経を整えることを行う。
施術後には、身体がすごく軽くなりましたとのご感想をいただく。
■ 2回目~4回目
前回同様にてい鍼を用い施術。それに加えて通常の鍼を足首とお腹に施術。通常の鍼も痛みがほとんどないとわかられると施術中も安心されたように熟睡。
施術後にはセルフケア用の鍼シールを足首と骨盤に貼付し終了。
■5回目~9回目
喉のつまり感や耳鳴り、手のしびれは消失。背中のストレス反応も以前より少なくなってくると同時に足先やお腹の冷えも少しづつ暖かくなったくる。
8回目の施術を人工授精の当日に、9回目の施術を人工授精の5日後に合わせ、着床率を高めるためにタイミング鍼灸治療を実施。
医師より、今回(3度目)の人工授精で陰性だった場合、体外受精へステップアップしたほうがよいと言われ、かなりショックを受けておられた。そのため自律神経の調節を念入りにおこなう。
■ 10回目~14回目
病院の予約日を待ちきれずに自宅で妊娠検査薬を試したところ陽性反応。初めて見る陽性反応であったためうれしくて当院にもすぐにLINEで教えてくださる。
その後、病院にて胎嚢の確認、心拍の確認と順調に進む。不妊鍼灸はその後妊娠16週の安定期まで母体づくりの目的で施術。
■ マタニティ鍼灸
その後、出産されるまで、むくみや不眠、腰痛などで施術を行う。
予定日より4日遅れで女児を出産。母子ともに健康で現在育児に奮闘中。
鍼灸師より
当院にはこの方のように、病院では「異常なし」と言われたけれど子供が授かれないというお悩みを持った方が多くお越しになっています。
今回の症例では、①不妊治療やご家族からのストレスからくる自律神経の乱れを整える。②妊娠しやすくするために、骨盤内の血行を良くし子宮や卵巣の働きを高める。③着床率を高めるためにピンポイントでタイミング鍼灸を行うことを重視しました。
そしてご本人の頑張りが功を奏し、念願の赤ちゃんをその手に抱きしめることができた症例です。そこに少しでもお役に立てたのであれば鍼灸師としてこんなにうれしいことはありません。
不妊でお悩みの方があきらめずに、赤ちゃんを授かるために鍼灸施術があることを知っていただければ幸いです。
詳しくお知りになりたい方は、不妊鍼灸(妊娠しやすい身体づくり)について詳しく書いたページをご覧ください。
鍼灸師 綿貫雄二
※これらは鍼灸治療が著効を奏した一症例であり、その結果を保証するものではありません。