不眠や抑うつを伴う耳鳴りの症例 60代女性
夜も眠れないほどの辛い耳鳴り。
不眠・食欲不振・抑うつ状態で辛い日々。
週に1度、2ヶ月間頑張って通って耳鳴りも治まり、
元気になりました。
患者様のお悩み
昨年(2017年)の11月頃、突然左耳の耳鳴り、耳のつまり感を覚え怖くなり耳鼻科を受診。
先生のご高診により耳管炎との診断をいただき、薬を処方していただき服用するも症状の改善は見られなかった。
それから1ヶ月後の12月頃、今度は右耳の耳鳴りやつまり感が現れ、どんどんひどくなっていき、音が耳の奥で響くようになった。
耳鳴りは1日中感じているが、特に夜、就寝時にとても強く感じ、気になって眠れずに不眠が続いている。
不眠が続いたせいか、体調まで悪くなってきて、現在では食欲がなく1日中体がきつくてしょうがないので何とかしてほしい。
鍼灸治療の経過
初療・カウンセリング 2018.2.12
初回カウンセリングでは、約30分のお時間をいただき、現在の症状に至るまでの経過やお気持ち、通院歴、現在のお悩み、解消後やりたいことなどをお話しいただきました。
また、鍼灸治療が初めてとのことでしたので、治療で実際に使用する鍼をお見せしたところ「こんなに細いのですね。」と少し安心されたご様子でした。
当院の鍼灸治療は、痛いところだけの治療は行っておりません。
鍼灸治療は本来、全身の自律神経や血液、水分の流れを整え自然治癒力を高める全身鍼灸治療(本治)と各症状の改善を図る局所鍼灸治療(標治)の両方を効果的に行っていきます。
この患者様の場合には、
・自律神経の乱れ
・体を巡る水分の滞り
これら全身のアンバランスが見て取れました。
まずは、それを解消するために手首や足首にあるツボに鍼を刺していきます。
そして、自律神経を整えるために、お腹と背中にあるツボに鍼を刺していきます。
この時点で再度お身体を確認すると、全身が綺麗に整っておりましたので、これで全身鍼灸治療は終了です。
次に、耳鳴りや耳のつまり感のために、首の付け根や肩、耳の後ろ側、背中などに鍼を刺し、そのまま約15分ほど鍼をとどめておき効果を高めていきます。
治療後、患者様より「首と肩が軽くなった」とのお言葉がでておりました。
初回の治療はこれで終了です。
2回目-5回目 2018.2.21-2018.3.15
「鍼灸治療の後は、首と肩が軽く夜もよく眠れます。」とのご感想でした。
この頃は一進一退を繰り返しており、鍼灸治療後は「少し良いような気がするかな~」というご感想でした。
6回目-10回目 2018.3.22-2018.4.17
この頃より、食欲が随分と改善し食事を摂れるようになってこられました。
それと並行して「左耳の耳鳴りとつまり感はほとんど感じなくなりました。」とのご報告をいただきました。
11回目-15回目 2018.4.24-2018.5.24
食欲もほぼ以前の状態にまで回復し、眠りも整っておりました。
そして、13回目には「右耳の耳鳴りやつまり感もほとんど感じないようになりました。」とのご報告をいただきました。
その後2回ほど念のため治療を続け、治療終了となりました。
今後はぶり返しを防ぐため、セルフケアをお伝えし、月1回ほどメンテナンスとして鍼灸治療をおすすめしました。
患者様のお喜びの声
夜も眠れないほどのツライ耳鳴り。不眠・食欲不振・抑うつ状態で辛い日々。週に1度、2ヶ月間頑張って通って耳鳴りも治まり、元気になりました。 60代 女性
半年前、耳鳴りがして耳鼻科に通院しても良くならず・・・
夜も眠れなくなり、このまま耳鳴りが続くのかと思うと気持ちが落ち込みました。
耳鳴りを何とかしたいと思っていたとき「あんどむ」を知り、週1回通院を初めて2ヶ月くらいから耳鳴りが小さくなってきて。
疲れた時には耳鳴りを感じることもありますが、今はほとんど気にならなくなりました。
夜も眠れるようになり気持ちが楽になりました。
ありがとうございます。
最後に
「キーン」「ザー」「ゴー:といった外部からの音ではない音の知覚、それが耳鳴りです。
誰でも疲れた時や鼻をかんだとき瞬間的に「キーン」「ジー」と音がするときがあります。
このような瞬間的な耳鳴りはすぐ忘れたりしますが、耳鳴りが続くようになると慢性的な耳鳴りとなり、頭の中がどうなっているのか気になり、病気の前ぶれではないかと不安に思ってしまいます。
耳鳴りについてはまずその不安を取り除くために、皆さん耳鼻科等で検査をお受けになられるかと思います。
何かしら原因となる疾患があればそちらの治療を行うことで不安は解消していくでしょう。
しかしながら、原因がよく分からず精神的なストレスでは?と言われ、薬を飲んでも改善されない方も多くおられます。
そのようなときには、お身体を見つめる角度を少し変えて、東洋医学からアプローチしてみることも有効かと思います。
西洋医学と東洋医学では、患者様のお身体を診るアプローチ方法が異なります。西洋医学的な原因が分からず不安を抱えておられる方は一度東洋医学的な原因を探ってみられてください。
あなたの不調解消にお役に立てるかもしれません。
鍼灸師 綿貫雄二