フワフワするめまいと胃の不調に対する鍼灸症例 60歳女性 長崎市
患者様のお悩み
今回ご紹介するのは、長崎市から片道約2時間をかけて当院まで通ってくださっている、60代のM様(元看護師)の事例です。
家族のために、仕事のために走り続けてきた。でも、退職を機に
Mさんは長年、看護師として第一線で働いてこられました。責任の重い現場で多くの患者さんを支えてこられましたが、昨年の早期退職を目前に、体に異変が起こり始めました。退職してゆっくりできるはずだったのに、体が思うように動かないんです。そんな切実な思いを抱えていらっしゃいました。
具体的でつらい症状の数々
当院を訪れた際、Mさんは多くの悩みを抱えていました。地面を踏みしめる感覚がないフワフワしためまい。胃のむかつきで大好きな食事も喉を通らない食欲不振。朝から体が鉛のように重い倦怠感。そして夜になると足がムズムズして眠れない不快感。医師からは自律神経の不調や適応障害と診断され、お薬も処方されましたが、できれば薬に頼りすぎずに良くなりたいという強い願いをお持ちでした。
元気だったあの頃の自分を取り戻したい。ただ普通に美味しくごはんを食べて、安心して毎日を過ごしたい。そんな思いで、遠方から当院を訪ねてくださいました。
鍼灸師の見立て
Mさんのお話をじっくり伺い、お体を拝見したところ、頑張り続けてきたお体のサインがはっきりと表れていました。
1. 心のブレーキと体のアクセルのアンバランス
私たちの体には、活動するためのアクセルと、休むためのブレーキの役割をする自律神経があります。Mさんの場合、長年のお仕事で常にアクセルを全開にしていたため、退職して休もうと思っても、体がブレーキのかけ方を忘れてしまっている状態でした。
2. 東洋医学で見るお腹の硬さとエネルギー不足
東洋医学では、お腹は心の状態を映し出す鏡です。Mさんのお腹は、ご本人が気づかないほどギュッと硬くなっていました。これは、長年の緊張や不安が溜まっているサインです。また、脈を拝見すると非常に弱く、お体全体を巡るエネルギーが不足したガソリン切れの状態で無理に走り続けていることを教えてくれていました。
施術計画
Mさんのお体は非常に繊細な状態でしたので、まずは安心感を体に覚え込ませることから始めました。週に1回のペースで自律神経を整え、お腹の緊張を緩める優しい刺激の施術を計画しました。
施術の経過
1回目から3回目:まずは土台を整える
最初は、長年の緊張で固まったお体を解きほぐすことから始めました。初めのうちは変化を感じにくい時期でしたが、ご自宅でもツボへのお灸を続けていただくなど、二人三脚でスタートを切りました。
4回目から6回目:少しずつ、光が見えてきた
通い始めて1ヶ月を過ぎた頃から、少し良いかもという言葉が聞かれるようになりました。あんなに辛かっためまいが半分くらいになり、徐々に表情にも明るさが戻ってきました。お腹の張りも緩み、食事も少しずつ摂れるようになってきました。
7回目以降:波を乗り越えながら安定へ
めまいがさらに軽減した一方で、足のムズムズ感など別の場所の声が聞こえる時期もありました。これは体が回復に向かっている証拠です。時には天候の影響で波もありましたが、以前のように寝込んでしまうことはありません。一足飛びではありませんが、確実に元気だった頃の自分へと近づいています。
長崎から通って本当に良かったです。やっと安心に出会えました。長崎市在住/M様/60歳/元看護師
長年、看護師として働いてきましたが、退職を機にひどいめまいや胃のむかつきに襲われました。病院をいくつ回っても異常なしと言われたり、適応障害と診断されたり。出口のないトンネルの中にいるような毎日でした。
そんな時、あんどむさんのホームページを見つけました。同じような悩みを持つ方の事例が多く、綿貫先生の優しい雰囲気に、ここなら私の話を聴いてもらえるかもと思い切って長崎から予約を入れました。
実際の施術は、驚くほど優しかったです。髪の毛よりも細い鍼で、ウトウトしてしまうほど心地よい時間でした。何より、先生が私の話を否定せずに最後までじっくり聴いてくださったことで、心がスーッと軽くなったのを覚えています。
通い始めて数ヶ月、あんなに怖かっためまいがほとんど気にならなくなり、今では食事も美味しくいただけるようになりました。片道2時間の道のりは楽ではありませんが、帰りの車内ではいつも前向きな気持ちになれます。私と同じように一人で悩んでいる方に、ぜひ勇気を出して相談してみてほしいです。
※このご感想はあくまで患者様個人のご感想であり、鍼灸施術の効果を保証するものではありません。
鍼灸師より一言
Mさん、いつも長崎から遠路はるばる当院を信じてお越しいただき、本当にありがとうございます。長年、看護師として誰かの健康を支え、気を張り詰めて走り続けてこられたMさん。退職という大きな区切りを迎えたとき、緊張の糸がふっと切れてしまったのかもしれませんね。
当院で初めてお話を伺った際、Mさんが目に涙を浮かべながら不安を口にされたこと、今でも鮮明に覚えています。でも、体は決して壊れてしまったわけではありません。ただ、少しだけお休みが必要だっただけなのです。
あなたの体は、誰よりも一生懸命に今日まであなたを守り続けてきました。これからは、その体を一緒に慈しんでいきましょう。
笑顔が増えていくMさんの姿を拝見できることが、私にとっても大きな喜びです。これからも、Mさんがあなたらしく輝ける未来を全力でサポートさせていただきます。
鍼灸師・綿貫雄二