薬を飲んでも変わらない自律神経失調症状への鍼灸症例 40代 女性 鳥栖市
患者様の訴え
体調や気分にひどく波がある
20代の後半くらいから自覚しだした。
平常時は身体も元気で、やる気もあるし、社交的な方なので地域活動などにも積極的に参加している。
体調が悪くなるときはいつも発作的で、期間や症状はまちまち。
・朝起きたときから体が疲れている
・首と背中が痛い
・喉になにか詰まった感じ
・胃がむかむかする
・ゲップがよくでるようになる
・やる気がおこらない
・気力がなくなる
・眠りが浅くなる
・下痢がはじまる
内科、脳神経外科、心療内科、精神科とみてもらったが、特に異常ないと言われ自律神経の乱れが原因ではと言われた。
心療内科に一時期通院していたが、薬を飲んでも変化がないし、通院自体がストレスになってきたので今は通っていない。
鍼灸治療の経過
1回目
カウンセリングにて過去から現在までのお身体の状態を詳しくお話しいただきました。
今までにご自身でも漢方、サプリ、健康食品、整体、カイロなど様々試みられたとのことで、少しお疲れのご様子です。
お身体をみさせていただくと、自律神経の大きな乱れを示す反応が多く現れていました。
鍼灸治療が初めてであること、症状が多岐にわたっていることを加味し、初回は全身の自律神経を整えることのみを方針とし鍼灸治療を行いました。
2回目
1週間後のご来院です。
前回後からよくなった点として、「首と肩が楽になった」「朝起きるときの疲労感が少なかった」とのことでした。
前回と同様の鍼灸治療としました。
3回目
1週間後のご来院です。
よかった点として「夜中に目が覚めなくなった」「背中が軽くなった」とのご報告でした。
前回と同様の鍼灸治療としました。
4回目
1週間語のご来院です。
よかった点として「胃の不快感が減った」とのご報告でした。
前回と同様の鍼灸治療としました。
5回目
1週間後のご来院です。
初回より約1ヶ月間大きな体調の悪化がなく過ごすことができたご様子です。
「ひと月も体調が崩れる日がなかったことは今までありませんでした。ありがとうございます」ととてもお喜びのご様子です。
10年前の私ならばこの時点で諸手を挙げて喜んでいたのかもしれません。しかし今は喜べません。
なぜなら、自律神経失調症状はこけた時にできる切り傷のように傷口が右肩上がりに一直線に良くなってはいかないことを知っているからです。
自律神経失調症状は、良くなったり、いっけんぶり返しとも見える低下を示したり上下波を打ちながら良くなっていくことが特徴です。
そのことをきちんと患者様にお伝えし、上下する波に負けないように患者様に寄り添っていくこと、それが鍼灸治療にはとても重要であると考えています。
6-20回目
週に1回の鍼灸治療を基本とし、体調の悪化時にも鍼灸治療を行いました。
かならず一時的な体調の悪化が来ること、患者様はそれをきちんと理解されてあったので、慌てることなく「やっぱりきましたね。」と受け入れておられました。
一進一退を繰り返しながら、来院前の不調を10とすると4ヶ月後の今は3へと減っています。
現在も定期的に鍼灸治療を続けておられます。
鍼灸師より
今回の症例は、薬物療法(薬、漢方薬)よりも東洋医学である鍼灸治療が著効を奏した一症例です。
※あくまでも鍼灸治療の一症例ですので、その結果を保証するものではありません。
このページを読んでおられるということは、あなたも似たような不調に悩まされておられるのかもしれません。
私は今、そんなあなたのためにこの症例を書いています。
私があなたにお伝えしたいことは、どうぞ諦めないでください、ということです。
この症例の方もあちらこちらの病院へ行き、「異常なし」という医師のお言葉に一安心するも「では何故?」と自問自答し、さまざまな民間療法を試みられておられました。
あなたにはまだ選択肢が残されています。
何事にも得手不得手があるように、病院や鍼灸治療にも得手不得手があります。
病院では高い見識と技術を持った医師が、あなたの不調を取り除くため科学的にみてくれています。
しかし、自律神経の乱れや体質などは、経験医学、東洋医学の鍼灸治療が適している面もあります。
それぞれに適した解決方法があることを知ってください。
そして一日も早くあなたの不調が解決されることを心から祈っています。
鍼灸院あんどむ
鍼灸師 綿貫雄二