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胃痛 下腹部痛 のどの痛みで苦しむ33歳女性への鍼灸症例

こんにちは。鍼灸師の綿貫です。本日の症例は33歳女性、胃痛、下腹部痛、喉の痛み、不眠、倦怠感、肩こり、首こり、不安感で苦しんでいる方への鍼灸症例です。



患者様のお悩み



私はここ3年ほど、慢性的な胃の痛みと下腹部の痛みに悩まされてきました。特に食後はムカムカした感じが続き、時には痛みで眠れないこともあります。食べ物にも気を使い、揚げ物を控えたりお酒を飲まないようにしているのですが、それでもスッキリしない毎日が続いています。

病院では胃カメラを受けましたが、「特に異常なし」と言われ、胃薬を処方されても効果を感じられず、不安が募るばかりでした。さらに、喉の痛みが続いており、耳鼻科で「慢性上咽頭炎」と診断されましたが、こちらもあまり効果が感じられていません。

婦人科にも通い、月経困難症と診断されてピルを2年間飲みましたが症状は改善せず、昨年は腹腔鏡の手術まで受けました。手術後には「もうピルを飲まなくていい」と言われましたが、下腹部の痛みは続いており、腰にも痛みが出るようになりました。

その他にも、喉のイガイガ感、全身の倦怠感、肩こりや首のごりごりとした不快感、寝ても疲れがとれない浅い睡眠、頭痛や冷え、不安感など、心も身体もボロボロな感じがしています。

これまで様々な病院や科にかかってきましたが、「原因がわからない」「異常がない」と言われることも多く、出口が見えないまま、ただ症状と向き合う日々に疲れてしまいました。

本当はもっと元気になって、旅行にも行きたいし、友達との外食も楽しみたい。でもこの状態では不安で外に出るのもおっくうになってしまいます。

もう薬や対症療法ではなく、身体全体を見てくれるような施術で、根本から体質を整えたい。そう思い、鍼灸という方法を選びました。

ただ、初めての鍼灸ということで少し不安もあります。痛みが強かったり、合わなかったらどうしようという気持ちもありますが、やはり一番は「この状態をなんとかしたい」という願いです。私の話をしっかり聞いてくれて、身体の奥から変えていけるような場所を探していました。



鍼灸師の見たて



問診とお身体の状態を丁寧に拝見したところ、この患者様は「自律神経の乱れ」と「冷え」が全身の不調を引き起こしていると考えられました。

胃や下腹部の痛み、喉の違和感、慢性的な疲労感、浅い睡眠、肩こりや首の不快感、そして不安感など、どれもバラバラの症状に見えますが、東洋医学ではこれらはすべて「気(き)」や「血(けつ)」の巡りの悪さ、あるいは「内臓の働きの低下」によって起こることがあります。

特にこの方の場合、「気の巡り」が滞ることで、胃腸や泌尿器、婦人科など下腹部の機能が乱れ、「冷え」によって血の流れが悪くなり、下腹部の痛みや生理痛が起きていると見立てました。

また、「のぼせ」と「冷え」が同時に起こるタイプであるため、例えば喉の違和感やほてり、不眠、不安感などの症状が出ている可能性が高いです。これは、体のエネルギーのバランスが上下で崩れているサインでもあります。

現代医学的にも、ホルモンバランスや自律神経の働きに関わる器官が過敏になっている状態と考えられ、病院での検査では異常がなくとも、日常的な不調が続いてしまう原因になっています。

まずは週に1回のペースで通っていただき、少しずつ身体全体のバランスを整えていくことを提案しました。施術の初期は「今一番つらい症状」を和らげることに重点を置きながら、徐々に「自律神経の安定」と「体質改善」を進めていきます。

お身体の状態によっては、施術回数が10回~15回程度必要になることもありますが、3ヶ月ほど継続していただくことで、変化を実感される方が多いです。もちろん、毎回施術の効果を見ながら、その都度ご相談しながら進めていきます。



施術の経過



初回の施術では、全身の緊張と冷えがとても強く、特にお腹まわりと足元が冷たく感じられました。まずは身体をリラックスさせ、めぐりを整えることを目的に、ごく浅くて細い鍼と、やわらかな温かさのお灸を使って、全身のバランスを整える施術から始めました。

施術を重ねるうちに、まず現れた変化は「ぐっすり眠れた日があった」「朝起きた時のだるさが少し減った」というものでした。これは自律神経が少しずつ整ってきたサインだと考えています。

5回目の施術あたりからは、胃のムカムカ感や肩の重だるさが軽くなり、気持ちが落ち着く時間が増えてきたとおっしゃるようになりました。施術の中では、喉や下腹部の不快感にもアプローチを行い、腹部の緊張が少しずつやわらいできています。

8回目を過ぎた頃からは「痛みで眠れなかった日が減った」「ごはんの後に感じていた不快感が軽くなっている」との変化がありました。また、生理前の腹部の張りや痛みも、以前より落ち着いてきたとのことです。

現在は、10回目以降に入り、週に1回のペースでメンテナンスを続けています。体調の波はあるものの、「以前のような絶望感が少しずつ減っている」との言葉もいただいており、気持ちにも少しずつゆとりが出てきたご様子です。

今後は、日常生活での体調の安定と、自律神経のさらなる調整を目指して施術を継続していく予定です。



私の絶望感を希望に向けてくれた先生の鍼 33歳女性 福津市



はじめて鍼灸を受ける時は正直不安もありましたが、「とにかく今の体の状態をなんとかしたい」という気持ちで、思い切って予約をしました。

最初のカウンセリングでは、先生がじっくり時間をかけて話を聴いてくださり、自分でも言葉にできなかった不安や違和感を丁寧に整理してくれました。話をしているうちに涙が出てきてしまったのを、温かく受け止めてくれたことが印象に残っています。

施術は思っていたよりもずっとやさしく、鍼もお灸もほとんど痛みはなく、終わった後は体がふわっと軽くなったように感じました。何より、「ここなら通ってみよう」と思える安心感がありました。

数回の施術を重ねるうちに、少しずつですが変化が出てきました。睡眠の質が良くなったり、食後のムカムカが軽くなったり、以前よりも朝のだるさが減ったり…。「少しでもラクになる」という感覚が、私にとっては本当に大きな希望でした。

今もメンテナンスとして定期的に通っていますが、あの頃のような絶望感は減ってきています。波はあっても、自分の体と丁寧に向き合っている実感があり、今では「また一歩前に進めるかもしれない」と思えるようになりました。

本当にありがとうございます。

※このご感想はあくまで患者様個人のご感想であり、鍼灸治療の効果を保証するものではありません。



鍼灸師より一言



この方のように、いくつもの病院をまわっても「異常なし」と言われ、でも毎日を過ごすのがつらい…という方は本当に多くいらっしゃいます。

初めてお話を伺ったとき、身体の症状だけでなく、こころの深いところにある不安や戸惑いも感じました。それでも、「元気だった頃の自分に戻りたい」「どうにかしたい」という想いが、言葉の端々から強く伝わってきました。

私たちは、痛みや不調にアプローチするだけでなく、「話をきちんと聴くこと」「気持ちを受け止めること」をとても大切にしています。身体は心とつながっており、どちらかだけに目を向けても、根本から整えることはできないからです。

施術を重ねる中で、表情が少しずつやわらぎ、「前よりもラクになった気がする」と話されるたびに、私たちも嬉しく感じています。

現在もメンテナンスとして通っていただいていますが、今後もお身体に無理がかからないように、しっかりと寄り添っていきたいと思っています。

もしあなたが、どこに相談してもよくならない症状に悩み、「このままでは不安だ」と感じているなら、どうか一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。

「あなたの不調には、まだ手の打ちようがあるかもしれません。」
そうお伝えしたいです。
鍼灸院あんどむ 鍼灸師 綿貫雄二

所在地〒813-0013 福岡市東区香椎駅前3-5-19 諸岡ビル1F
tel092-672-3925(日曜・祝日 休 駐車場2台)

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